ピアノの腕の使い方
ピアノを弾く時には、「腕の重みを使って」と聞いたことはありませんか?
中級者の方なら、ご存じの方も多くいらっしゃるでしょう。
腕の重みというと、大きな音を鳴らす時に指の力だけでは足りない場合に、腕からより力を加えていくイメージがありますね。
もちろん、ピアノを弾くには腕の使い方でタッチをコントロールしていくことも大事なことですが、それ以前に腕を持ち上げていると疲れてしまうということがあります。
鍵盤に触れないようにして、少し浮かせた状態で腕を維持することを1分するだけでも、肩のやや下あたりや、腕の付け根あたりが疲れてくることが多いものです。
特に大人から始めた初心者のシニアの方なら尚更でしょう。
それだけ腕を持ち上げ続けるのは大変なことなんです。(>_<)
それでなくても、ピアので弾く曲は1分以内で終わるという曲は殆どなく、たいていは5分、10分以上ということも普通にあります。
ということは、腕を持ち上げるよりもラクな状態にしておかないと弾けないということです。
それなら、鍵盤の上に手首ごと腕を置いてみましょう。
肩あたりがラクになったように感じませんか?
この時は鍵盤を下に押していたり、力を入れて腕を持ち上げているわけでもなく、特に何もしていないように感じると思います。
これが腕の重みをピアノに乗せている状態なんですね。
重みをかけるというと、下に力を入れて押し込んでいくように思いがちですが、重みを使うというのは、何かをしている感覚があまりないのです。
その為、関連記事の指くぐりと指こえを上手に使おう>のところでも説明したましたが、シニアの方は椅子を少し高くしたほうが腕の重みを使いやすいでしたよネ。
実際には、鍵盤に触れるのは手首ではなく指先なので、腕の重みを乗せて、次の指というように移し変えていくのが、良く言われる重みの移動です。
これは歩くことに似ており、片方の足に体重が乗ってい立っている状態の時に、もう一方の浮いている足に力が入っていて固くなっていれば、次の一歩が踏み出せません。
ピアノを弾く時もこれと同じで、弾いている時に指の重みを乗せることも大切ですが、滑らかに指を動かすことが出来ないようなら、弾いていない指の状態も確認してみましょう。
鍵盤に重みが乗っているなと感じた時は、既に力で押していると言えるので、腕を鍵盤の上に置いた時のようにラクな状態で弾くことが大切です。
これが出来ていると、弾いていないみたいなのに、これまでよりもしっかりとした響きになり綺麗な音が出てくるようになります。
これを目指すのは難しく私も出来ていませんが、これこそがピアノの上達のポイントでしょう。
なお、いま日本では高齢化社会を迎え、生涯学習ということが盛んに唱えられ始めています。
仕事を引退した後も、健康で充実した生活を送る為に、何らかの生きがいを持つことが必要になっており、ピアノはまさにうってつけと言えるかもしれません。